💬 歌詞
旅の出立ち観音堂
千手観音伏し拝で
黄金酌とて立ち別る
袖にふる露おし払ひ
大道松原歩み行く
行けば八幡崇元寺
美栄地高橋打ち渡て
袖をつらねて諸人の
行くも帰るも中の橋
沖の側まで親子兄弟
つれて別ゆる旅衣
袖と袖とに露涙
舟の艫綱とくどくと
船子勇みて真帆引けば
風やまともに午未
またもめぐりあふ御縁とて
まねく扇や三重城
残波岬も後に見て
伊平屋渡立つ波おしそひて
道の島々見渡せば
七島渡中や灘やすく
燃ゆる(立ちゆる)煙や硫黄が島
佐多の岬に走り並で(エイ)
あれに見ゆるは御開聞
富士に見まがふ桜島
さても旅寝の仮枕
夢の覚めたる心地して
昨日今日とは思へども
最早九十月なりぬれば
やがて御暇下されて
使者の面々皆揃て
弁財天堂伏し拝で
いざや御仮屋立出でて
滞在の人々ひきつれて
行屋の浜にて立ち別る
名残り惜しげの船子共
喜び勇みて帆をあげの
祝の盃めぐる間に
山川港に走り入れて
船の検めすんでまた
錨ひき乗せ真帆ひけば
風やまともに子丑の方
佐多の岬も後に見て
七島渡中も安々と
波路はるかに眺むれば
後や先にも伴船の
帆ひきつれて走り行く
道の島々早すぎて
伊平屋渡立つ波おしそへて
残波岬も走りならで
あれあれ拝めお城もと
弁の御嶽も打ち続き(エイ)
袖をつらねて諸人の
迎へに出たや三重城